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話の終わり

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☆店長のひと言
「これ男女の立場逆だと共感が得られなくて話は終わり、、いや炎上な昨今。」

紹介
書くことをめぐる無二の長編

 「翻訳の仕事をしていると、たまに「自分が今までに訳したものの中で一冊だけ自分が書いたことにできるなら何か」と質問されることがある。そんなとき、私はいつだって「『話の終わり』!」と即答してきた。それくらい私にとっては愛着の深い作品だ」(本書「訳者あとがき」より)
 語り手の〈私〉は12歳年下の恋人と別れて何年も経ってから、交際していた数か月間の出来事を記憶の中から掘り起こし、かつての恋愛の一部始終を再現しようと試みる。だが記憶はそこここでぼやけ、歪み、欠落し、捏造される。正確に記そうとすればするほど事実は指先からこぼれ落ち、物語に嵌めこまれるのを拒む――
 ミランダ・ジュライなど下の世代の作家にもファンの多い「アメリカ文学の静かな巨人」デイヴィスの、代表作との呼び声高い長編が待望の復刊! デイヴィス作品三か月連続刊行第一弾。

著者プロフィール
リディア・デイヴィス (リディア デイヴィス) (著/文)
1947年マサチューセッツ州生まれ、ニューヨーク州在住。著書に『ほとんど記憶のない女』『分解する』『サミュエル・ジョンソンが怒っている』(白水Uブックス)、Varieties of Disturbance、Can’t and Won’tなど。プルーストの『失われた時を求めて』第一巻『スワン家の方へ』の新訳が高く評価されるほか、ビュトール、ブランショ、レリス、フロベールなどフランス文学の英訳者としても知られ、フランス政府から芸術文化勲章シュヴァリエを授与されている。2003年にはマッカーサー賞、2013年には国際ブッカー賞を受賞した。

岸本 佐知子 (キシモト サチコ) (翻訳)
上智大学文学部英文学科卒。翻訳家。訳書にL・ベルリン『掃除婦のための手引き書』『すべての月、すべての年』、L・デイヴィス『ほとんど記憶のない女』、M・ジュライ『いちばんここに似合う人』、G・ソーンダーズ『十二月の十日』、J・ウィンターソン『灯台守の話』、S・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』、N・ベイカー『中二階』『もしもし』、T・ジョーンズ『拳闘士の休息』、S・タン『内なる町から来た話』など。編訳書に『変愛小説集』『居心地の悪い部屋』『楽しい夜』など。著書に『気になる部分』『ねにもつタイプ』(講談社エッセイ賞)『死ぬまでに行きたい海』などがある。

ISBN:978-4-560-07245-5
Cコード:0297
新書判298ページ
発行:白水社
発売日: 2022年12月28日

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