暗やみの中で一人枕をぬらす夜は
¥1,450 税込
残り1点
なら 手数料無料で 月々¥480から
別途送料がかかります。送料を確認する
¥5,000以上のご注文で国内送料が無料になります。
【中古 表紙隅にシミあり(画像参照)】
(参考:定価1,900円+税)
☆店長のひと言
「隠れた染みは誰かの涙なのだろうか。」
内容紹介
◎「朝日新聞」2020.7.19
《早世の詩人・ブッシュ孝子、死後半世紀経て全作品集 いま語りかける、魂のうた》
◎カニエ・ナハさん評(「読売新聞」2020.7.4)
《隔たりを越えて繋ぐ言葉》《詩人の真摯な声が、まるでいまイヤホンで、耳もとで囁かれたように間近に聞こえる》
◎藤井佳之さん評(「北海道新聞」2020.6.27)
《詩に触れることで誰かを想う…死を超えても生き続ける、本当のことだけを語る言葉から》
◎鷲田清一さん評(朝日新聞「折々のことば」2020.5.27)
《持つ人と持たない人に裂かれた社会。けれども、失ってはじめてそれがいかに希有(けう)のものだったかを知ることがある》
◎和合亮一さん評(「毎日新聞」2020.5.28)
《病の進行の不安にさいなまれながらも、こんなふうに創作の泉に出合っている姿がある。…読み耽りながら、心の中にせせらぎが生まれているような気がした》
暗やみの中で一人枕をぬらす夜は
息をひそめて
私をよぶ無数の声に耳をすまそう
……夜の闇にこだまする無言のさけび
あれはみんなお前の仲間達
暗やみを一人さまよう者達の声
沈黙に一人耐える者達の声
声も出さずに涙する者達の声
――本書より
誰でも、年齢を重ねれば危機と呼ぶべき時節に至る。私はそうした日々に彼女の詩に出会った。ブッシュ孝子の言葉と巡り会うことがなければ、今、こうして言葉を紡いでいるかどうかも分からない。書くことすら、どこかで諦めていたかもしれない。私は彼女の言葉に救われたのである。
――若松英輔
夜の闇にこだまする無言のさけび――。若くして病を患い、闘病中にドイツ人青年と結婚した女性が、命を終えるまでの五か月間にノートにつづった詩のことば。かつて河合隼雄氏、神谷美恵子氏が著作で紹介し、多くの読者が復刊を待望するブッシュ孝子の詩集を、未発表の作品も収録し刊行。若松英輔による解説を付す。
著者プロフィール
ブッシュ 孝子 (ブッシュ タカコ) (著/文)
1945年3月20日生まれ。67年、お茶の水女子大学家政学部児童学科を卒業し、大学院修士課程に進学。児童心理学を学び、自閉症児の治療法を習得するためドイツへ留学。留学中にヨハネス・ブッシュと出会い、人生を共にする約束を交わす。70年8月に帰国し、からだに異変を感じて病院へ行く。71年年2月に乳がんと診断されて入院し、手術を受ける。同年9月、来日したヨハネス・ブッシュと結婚。72年7月に二度目の手術を受けるが、翌年11月に病の再発により入院。かねて「童話を書いてみたい」と願っていた孝子は、73年の9月9日から詩をノートに記しはじめる。74年1月27日、永眠。享年、28。同年8月、ブッシュ孝子詩集『白い木馬』(サンリオ出版)が刊行された。
若松 英輔 (ワカマツ エイスケ) (解説)
詩人・批評家・随筆家。1968年生まれ。著書に『悲しみの秘義』(文春文庫)、『詩集 燃える水滴』(亜紀書房)など多数。『小林秀雄 美しい花』で角川財団学芸賞と蓮如賞を受賞。
ISBN:978-4-7877-2007-8
Cコード:0092
四六判168ページ
発行:新泉社
発売日: 2020年4月10日
-
レビュー
(8)
-
送料・配送方法について
-
お支払い方法について
¥1,450 税込